風が吹いても痛い | 仁川 帯状疱疹後神経痛
服が擦れるだけでも激痛が走る肌、私のせいではありませんでした
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「院長先生、本当に変なんです。帯状疱疹の水ぶくれはすべて治ったのに、なぜ皮膚の表面はもっと痛むのでしょうか?まるで服の内側にサンドペーパーが貼り付けてあるかのように、擦れるだけでもナイフで切られるような帯状疱疹の痛みを感じます。」 |
私が診察室で40代の帯状疱疹後神経痛の患者様を診る際、最も心が痛む瞬間は、まさにこのように誰にも理解されにくい感覚を説明しようと苦心されている時です。
見た目は何ともない皮膚。しかし、その下では終わらない戦いが続いているのです。
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[CASE] プロジェクトを終えたチーム長のお話 先日、私の元を訪れた40代半ばのチーム長もそうでした。数ヶ月にわたる大規模プロジェクトを成功裏に終えた直後、極度の過労後帯状疱疹が脇腹に現れたそうです。急場はしのぎましたが、本当の苦痛はその後に始まったのです。 |
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「神経内科で処方してもらった薬(ガバペンチン)は飲んでいます。飲むと少しぼーっとして眠気がきて辛いですが、それでも痛みは減るので。ですが、これが帯状疱疹神経痛の治療の終わりなのでしょうか?一生このように薬に頼らなければならないのかと思うと、急に怖くなります。」 |
ここで多くの方が疑問に思われます。『
ええ、ウイルスは消えたと言いましたよね。皮膚もきれいになったのに、一体なぜ痛みが続くのでしょうか?』
私はこの現象を『山火事が荒らしていった森に残された、過敏になった警報システム』に例えることがあります。大きな火事(帯状疱疹)が起こり、森(私たちの体)の多くの木々(細胞)が焼かれ、森を守っていた監視システム(神経)まで損傷した状況です。
火は消えましたが、今や警報システムは、わずかな風(服が擦れること)や小雨(温度変化)にも驚き、森全体に響き渡るように非常ベルを鳴らし続けます。これこそが神経因性疼痛の本質です。免疫力低下の症状が残した、神経の深い傷なのです。
帯状疱疹ウイルスは皮膚だけでなく、皮膚の感覚を司る神経節自体を攻撃し、損傷を与えます。戦争が終わった場所に、壊れた通信線だけが残されたようなものです。
この損傷した神経が外部からの刺激を歪曲し増幅させ、脳に『痛み』という誤った信号を送り続けるのです。
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[韓医学の観点:瘀血(おけつ)] 韓医学では、この『荒廃した戦場』を復旧させるという概念を重要視します。それが『瘀血(おけつ)』を取り除くことです。ここで言う瘀血除去とは、単に内出血した血を抜くことではありません。山火事で道が途絶え、廃墟となった森に救援物資が届かないように、損傷した神経周辺の微細な血行が滞り、回復が遅れる状態を改善することを意味します。これは、神経に十分な栄養と酸素が供給されず、回復が遅れ、過敏状態が維持されるという現代的な解釈と正確に合致しています。 |
正直に申し上げると、私自身もこのような患者様を診るたびに、治療の難しさについて深く悩まされます。大変興味深い点は、痛みの様相が患者様一人ひとり異なるということです。まるでそれぞれが独自の言語で救助信号を送っているかのように。
[新たな問いの始まり] だから、最も重要なのは、自分の体が発する痛みの『言葉』を無視しないことです。『ナイフで切り裂かれるような』、『電気が走るような』、『虫が這うような』そのすべての感覚は、私の神経が送る救助信号なのです。今、私たちがすべきことは、ただ警報を止めることに満足するのではなく、「どうすれば、この過敏になった警報システムを安定させ、自ら回復する力を取り戻させることができるのか?」を共に考えることです。 |