ストレスが溜まるとつい食べすぎてしまいます。ドカ食いの習慣はどうやって直せばいいでしょうか?
まずはご自身の体が今どのような状態にあるかを知ることが重要です。急に食欲が暴走する場合は「心火(しんか)」が蓄積している可能性が高く、気力がなくつい手が伸びる場合は「脾虚(ひきょ)」の状態かもしれません。体質や心理状態によってアプローチが異なりますので、無理に我慢するのではなく、まずは心身のバランスを整えることから始めることをおすすめします。
私も以前、仕事のストレスが激しかった時期に、夜な夜な夜食を求めてさまよっていた経験があります。その時に気づいたのは、これは単なる「意志力」の問題ではないということです。
韓医学(伝統韓国医学)では、過食を単なる食欲の問題ではなく、体内のバランスの乱れとして捉えます。主に以下の3つのパターンに分けられます。
第一に、急に怒りが湧いたり不安になったりして食欲が爆発する場合です。これは心臓の火の気が強くなった「心火(しんか)」の状態と考えられます。この時に無理に絶食しようとすると、かえって報酬心理が働き、より激しい過食を招くことがあります。まずは心を落ち着かせ、熱を下げていくアプローチが必要です。
第二に、常に疲れやすく無気力で、甘いものや小麦製品が欲しくなる場合です。これは消化機能が低下した「脾虚(ひきょ)」の状態である可能性が高いです。脾(ひ)の機能が弱まるとエネルギー効率が落ちるため、脳が「早くエネルギーを補給せよ」という信号を出し続けるためです。
第三に、体が重く浮腫(むくみ)がひどい状態で過食してしまう場合です。体内に老廃物が溜まった「痰飲(たんいん)」や、血液循環が滞っている「瘀血(おけつ)」が原因かもしれません。この場合は、まず巡りを改善させることで食欲コントロールがしやすくなります。
結局、「なぜ食べたいのか」という原因によって、処方や管理法は全く異なります。ご自身の状態がどこに当てはまるかを一緒に考え、それに合わせたオーダーメイドの調整法を見つけることが、解決への一番の近道です。
医療者による確認