実際に漢方ダイエットをされた方は、一般的にどのような体験をされますか?私にも効果があるのか気になっています。
正解は一つではありません。体質が人それぞれ異なるからです。食欲が抑えられて楽に痩せられた方もいれば、飲み始めに不眠や動悸を感じる方もいらっしゃいます。臨床経験を積む前は「大抵の方は似た反応だろう」と考えていましたが、実際には個人差が非常に大きいです。そのため、他の方のレビューを鵜呑みにするのではなく、まずはご自身の現在の身体の状態を正確に把握することが重要です。
現場でお会いする方の多くは、「意志の力だけでは限界がある」と感じて来院されます。特に30〜50代の社会人の方は、ストレスや不規則な食生活により、体内に「痰飲(たんいん)」が蓄積しているケースが多く見られます。痰飲とは、体内の老廃物が適切に排出されず停滞した状態で、この状態では代謝が低下し、少量しか食べていないのに体が重く感じられます。
また、「脾虚(ひきょ)」の症状を呈される方もいらっしゃいます。脾(消化器系)の機能が弱まると、消化吸収力が低下し疲れやすくなります。この状態で無理に断食を行うと、身体が「非常事態」と認識し、かえって痩せにくい体質になってしまいます。私自身、かつてこのメカニズムを知らずに無理な絶食を試みた際、ひどい眩暈に襲われ、日常生活に支障をきたした経験がありますので、そのお気持ちは痛いほどよく分かります。
そのため、当院では単に食欲を抑制するのではなく、「瘀血(おけつ:濁った血液)」を除去し、循環を改善させる方向に重点を置いています。もちろん、すべての方に同じ反応が出るわけではありません。体質に合わせて生薬の構成や濃度を細かく調整することで、副作用を抑え、心地よくダイエットを進めていただけます。あなたの身体のどこに滞りがあるのか、一緒に考えていきましょう。
医療者による確認