ストレスで太る理由 コルチゾールと腹部肥満を韓方医が解説します
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ストレスを受けるとなぜお腹だけ出るのでしょうか
運動もして食事も減らしたのに、お腹だけがどんどん出てきます。パク・ジスさん(45歳、仮名)が初めて来院したときに言った言葉です。
身長162cm、体重67kg。数字だけ見ると過体重ですが、もっと気になっていたのはウエストサイズでした。手足は問題ないのに、腹部だけが目立って膨らんでいる体型でした。
太っている感じじゃなくて、お腹が大きくなっている感じがするんです。ストレスを受けるともっとひどくなる気がして。
この言葉を聞いた瞬間、私は内心思いました。コルチゾールだな。
コルチゾール:ストレスホルモンがお腹の脂肪を作る
コルチゾールは副腎(腎臓の上にある小さな器官です)から分泌されるストレスホルモンです。危険や圧力を感じたときに体が素早く対応できるよう覚醒状態を作り出す役割を担っています。
問題は現代の慢性的なストレスです。締め切りのプレッシャー、上司の顔色、終わらないメッセージ。体はこれらすべてを危険信号として受け取り、コルチゾールが一日中少しずつ分泌され続けます。
コルチゾールが慢性的に高い状態になると二つのことが起きます。第一に内臓脂肪の蓄積が速まります。コルチゾールは特に腹部内臓の脂肪細胞に多く結合し、エネルギーをお腹周りに優先的に蓄えるよう信号を送ります。第二に食欲が上がります。グレリン(食欲促進ホルモン)を刺激し、レプチン(満腹ホルモン)のシグナルを鈍らせて、満腹感を感じにくくします。
手足はそのままなのにお腹だけ出る理由がここにあります。単純な食べすぎによる肥満とはメカニズムが異なるのです。
韓方医学では肝鬱脾虚として捉えます
韓方医学では、ストレス性腹部肥満は主に肝鬱脾虚(かんうつひきょ)として診ます。ストレスで肝の気が滞り(肝鬱)、消化機能を担う脾を抑圧してしまう(脾虚)状態です。
脾の機能が弱まると、食べたものがエネルギーに変換されず、湿痰(しつたん)として蓄積されます。水分と老廃物が体内に滞って生じる病理産物で、特にお腹周りに溜まりやすいのです。
パクさんもまさにそのパターンでした。よくもたれる、疲れが取れない、手足がやや冷たい、甘いものや塩辛いものが欲しくなる。ストレス→肝鬱→脾虚→腹部湿痰蓄積。教科書通りでした。
ペクロクガンビジョンでどうアプローチしたか
私はパクさんにペクロクガンビジョン(白鹿減肥錠)を処方しました。麻黄を含む複合処方を煎じ薬と同等の効果が得られるようタブレット剤に再製剤した標準処方錠剤です。
麻黄と聞いて心配される方もいますが、用量設計で安全に使用します。パクさんのように敏感な方の場合は最初に1錠から始め、反応を見ながら2錠に増量する方式です。成分を変えるのではなく、用量と服用時間を調整して体に合わせていく服用設計による個別化です。
大切なのは服用ルーティンです。決まった時間に規則的に服用すること自体が一日のリズムを作ります。食前30分の服用が自然に食事量も調整し、行動シグナルを生み出します。薬の薬理効果と行動介入が同時に働くのです。
3ヶ月後のパクさん
3ヶ月後、パクさんは体重が5.3kg減りました。数字よりも印象的だったのは昔のズボンのウエストが戻ったという言葉でした。腹部を中心に減ったということですね。
ストレス自体がなくなったわけではありません。仕事は相変わらず忙しく、締め切りもありました。でも1日2回の規則的な服用が自分を大切にする時間になり、それが食習慣全体を変えていったとのことでした。
よくある質問
Q. ストレスが解消されなければダイエットはできませんか?
ストレスの原因を取り除くのが理想ですが、現実的には難しいですよね。韓方医学的なアプローチはストレス自体よりも、体の反応パターン(肝鬱脾虚)を正常化することに焦点を当て、ストレス状況でも体が反応しにくくなるよう整えます。
Q. 腹部肥満には有酸素運動が最も効果的ではないですか?
有酸素運動は確かに助けになります。ただ、コルチゾールが慢性的に高い状態では高強度運動がさらにコルチゾールを上げて逆効果になることがあります。低強度の運動を継続しながら漢方薬でホルモンバランスを整えていく方が効果的なケースが多いです。
Q. ペクロクガンビジョン服用中にコーヒーを飲んでもいいですか?
麻黄成分に覚醒効果があるため、午後遅い時間はコーヒーと重ならないよう調整することをお勧めします。通常は午前・昼の服用で設計し、夕方は午後6時前に収めると、ほとんどの場合睡眠への影響はありません。