実費保険が適用されず、高価な韓方薬を飲むべきか、それとも安価な西洋薬にするべきか悩んでいます。院長先生はどちらをお勧めしますか?
食欲を素早く抑える西洋薬と、体質を根本から改善する韓方薬には、それぞれ明確な長所と短所があります。西洋薬は即効性がある反面、副作用が懸念されることも多く、韓方薬は気力を補いながら代謝を助けるアプローチのため、ある程度の時間が必要です。費用を気にするよりも、ご自身の体の根本的な問題を解決できる方法かどうかをまず検討していただきたいです。
私自身も以前、ただやみくもに食事を抜き、薬だけに頼って失敗した経験があります。その切実な思いは誰よりも理解しています。めまいがして手が震える時のあの辛さは、本当に苦しいものですよね。韓医師として、それぞれの治療法が持つ特徴を率直にお話しします。
韓方薬は単に食欲を消し去る薬ではありません。体内の気血の巡りを妨げる「瘀血(おけつ)」を解消し、低下した新陳代謝を呼び覚まして、自らエネルギーを燃焼できるように助けます。特に消化力が弱い「脾虚(ひきょ)」体質の方には、気力を補う生薬を配合して処方します。そうすることで、ダイエット中も気力を落とさず日常生活を送れるようになります。これが韓方薬ならではの大きなメリットです。
もちろんデメリットもあります。一人ひとりの体質に合わせて調剤するため、すぐにお渡しすることが難しく、初期費用もどうしても負担になりがちです。西洋薬のように飲んだ瞬間に食欲がピタッと止まるような劇的なスピード感は、少し物足りないかもしれません。
一方で西洋薬の食欲抑制剤は、確かに早くて手軽です。しかし、服用をやめた途端に体重が戻るリバウンドや、不眠症で苦しむ方を多く見てきました。体内の老廃物である「痰飲(たんいん)」のような根本的な問題を放置したまま、ただ食欲だけを無理に抑え込んでいるからです。
どちらが絶対に良いとは言い切れません。今の自分の体に何が必要かを見極めることが重要です。すぐに数字を減らすことが最優先なら西洋薬が早いでしょうが、慢性的な浮腫や無気力感を改善しながら健康的に痩せたいのであれば、韓方薬が正解と言えるでしょう。まずは一度ご来院いただき、エネルギーの滞りがどこにあるのか、一緒に探してみませんか。
医療者による確認