やみくもに鶏むね肉ばかりを食べる高タンパク質ダイエット、韓医学的にはどのようにアプローチすべきでしょうか?
タンパク質の摂取量を増やすだけで、必ずしも痩せるわけではありません。かつて私も筋肉をつけようと鶏むね肉ばかりを食べて消化不良に苦しんだ経験があります。韓医学では、栄養成分の数値よりも、その栄養を受け入れる「体側の準備」を重視します。消化機能が低下した「脾虚(ひきょ)」の状態でタンパク質を過剰に摂取すると、体内に毒素が溜まる恐れがあります。まずは代謝の状態を整える段階的なアプローチが重要です。
タンパク質中心の食事を始める前に、まずは自分の体がそれを受け入れられる状態かを確認する必要があります。診察室では、鶏むね肉を頑張って食べているのに体重は減らず、顔のむくみやめまいに悩む方をよくお見かけします。私自身も以前、同じような失敗をして苦労したことがあるので、そのお気持ちはよく分かります。健康的に体重を調節するための韓医学的な4段階のプロセスを解説します。
1. 脾虚(ひきょ)の回復:消化力が落ちた状態では、良質なタンパク質も筋肉にならず、脂肪や老廃物に変わりやすくなります。まずは胃腸を整え、吸収効率を高めることが最優先です。
2. 痰飲(たんいん)の排出:体内に蓄積した粘り気のある老廃物のことです。排水溝が詰まっているのに新しい水を流しても解決しません。まずはこの老廃物を掃除することで、体が軽くなるのを実感できます。
3. 気血(きけつ)の巡りの改善:エネルギーが全身を巡ることで体脂肪は燃焼されます。気が不足すると、体は非常事態と認識して脂肪を蓄えようとするため、体質に合わせて代謝効率を引き上げる必要があります。
4. 正常な食事への定着:流行のダイエットではなく、自分の腸内環境に合ったタンパク質と炭水化物の比率を見つけ、生活に定着させる時期です。
鶏むね肉に固執するよりも、現在の体の状態を正確に把握することが近道です。巡りの通り道が開いてこそ、食事制限もスムーズに効果を発揮します。
医療者による確認